イースターの集合写真

O。ヘンリー氏の「賢者の贈り物」という短編が好きなんです。

貧しい若いご夫婦。クリスマスをまじかに控えた時、相手にプレゼントするだけの資金が無い。
途方にくれながら、夫はおじいさんから受け継いだ金の懐中時計を質入れし、妻のために(・・・・そう妻は美しい長い髪をしていた)櫛を買った。
妻は大事な夫を喜ばそうと決意して髪の毛を売り、金の懐中時計にあうチェーンを買った。
相手の歓ぶ顔を思い浮かべながらプレゼントを大切に抱え自宅に戻った。

時間が過ぎ夕刻を迎えた。そろそろ夫が仕事から帰って来る時間だ。靴音が響き、ドアが開く音がした。
「クリスマスおめでとう」と部屋に入ってきた夫は立ちすくんだ。この櫛に似合う素敵な長い髪の妻ではなくなっていた。
「どうしたんだい?髪の毛は?」絞り出すような声で聴くと、妻はこういった。「あなたの大事な懐中時計に似合うチェーンを買うために切ったのよ。さぁ懐中時計を貸して」
泣きそうな顔をしながら夫は言う。「懐中時計はこの櫛を買うために質に入れてしまったのだ」

O.ヘンリー氏はこの作品のタイトルを賢者の贈り物と付けました。素晴らしいタイトルです。
相手を思いやる気持ちこそが最高のプレゼントであることを知った二人。

20170511-01

さて、小田原教会では毎年イースターに集合写真を撮るのが恒例になっています。
ここ10年ほどはカメラマンの奉仕をさせて頂き、そのお役をさせて頂ける感謝の気持ちで教会に引き伸ばした写真を飾っています。
今年も笑顔の写真が仕上がり、欲しい方には実費で2Lサイズの写真を焼き増し、そしていつものように引き伸ばした写真を、と思い、教会で写真のサイズを測ってくることを忘れたことに気がつきます。
写真の額というのは、金属のフレームがあり、その下に厚紙のマット紙があり、写真はその下に入れ込みます。そのため写真の印画紙のサイズを測定するには分解しなければなりませんので、牧師に写真の額のサイズを教えてください、とメールをしました。
するとしばらくしてメッセージとともに縦横サイズの数字がメールで送られてきました。
しかし額のサイズに照らし合わせるとどうしても類似するものが見つかりません。
しょうがない、やはり自分で測ろう。
日曜日教会に行き、メールを頂いたことの感謝を述べ、でもサイズがよくわからなかった話を牧師としました。
「変だなぁ、写真をきちんと測ったのに…」 僕は牧師に手間をかけらせないようにと額のサイズを教えてください、と頼みましたが、牧師は僕が必要なのは写真の大きさとピンと来たのでしょう。手間をかけて額をばらし写真のサイズを測ってくれました。

封筒は閉じる時にのりしろが必要です。少なすぎれば封が外れて中身が出てしまう可能性があります。
人と人とのお交わりでも大切なものはのりしろではないでしょうか?
賢者の贈り物は、まさに相手を思いやるのりしろを想像させるお話です。そして昨日味わった写真のサイズも、相手の要求を想像して一歩先まで踏み込んでくれた思いやりというのりしろによるものでした。相手の笑顔を思い浮かべながら作業してくれた牧師の行為をうれしく思いました。
・・・家に戻り牧師からのメールのメッセージにはきちんと写真の大きさは、と認められていました^^;

プレゼントとは額面通りではなくちょっとした工夫、のりしろを生み出すことなんでしょう。相手の笑顔の想像を実践することなのでしょう。
写真サイズのやり取りの中で賢者の贈り物を思い出し豊かな気持ちになれました。

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