さとにきたらええやん

釜のルポ映画の自主上映会の実行委員へのお誘いを受けました。
基本的にはOKだけれど、僕の気性から言って釜を知らずして実行委員にはなれないと思っているのです。(野宿者支援は、横浜寿と地元小田原で25年以上していますが、外部には行ったことが無い)
何事もフィールドワーク、自分の五感を駆使して知ったことを伝えたいという願望がパワーの源になると思っています。

3・11の際に、2名の牧師と一緒に福島・宮城を訪れました。TVでは何度も見ていたあの光景でしたが、行ったら全然違ったのです。そこには音が無かった。そこには臭いがあった。TVというディジタルな信号を通してでは図り知り得なかった「生」を感じました。
人間は全情報のうち視覚から約7割取得していると言われています。体に入る栄養素で言えば、糖質や脂質、たんぱく質にあたるものかもしれません。
でも、最近のサプリメントのCMを見ればわかるようにそれだけでは生きていけないのですよね。微量栄養素と言われるビタミンやミネラルが無いとだめなのです。
視覚以外の聴覚や嗅覚、触覚と日頃余り気にしていない感覚を駆使しなければ、物事は見極められないと僕は思うのです。だからフィールドワークしなければいけないと思っています。ビタミン、ミネラルがあってこそ健康に生きられるように、空気に触れて五感をフルに駆使して感じることで、そしてそこでの人とのふれあいのぬくもりでステップアップすると思うのです。

そんなこんなで下調べしたら興味深いBlogに出くわしました。
釜ヶ崎に初めて足を踏み入れた女子大生のBlogですが、恐る恐る踏み入れてからどっぷりとはまっていく様子が手に取るように描かれています。

僕も何度も書いていますが、元来は排他的立場の人間でした。人生の計画性のなさが招いた結論。ホームレス全否定の考え方でしたが、当時の小田原教会の藤田牧師が寿地区センターの委員長をしており、その牧師が病気で倒れられ、教会の雑務を若者でしている際にWさんという仲間がポツリと「牧師がやっていたことを牧師が倒れたから誰も引き継がないことはダメだよね」という旨の事を語られたのです。何かその言葉に非常に説得力を感じ、そしてなぜか数ある牧師が奉仕している中から寿の文字が頭に浮かんだのです。
信仰をもつ者の勝手な言い分ですが、このひらめきを僕は「神の導き」だと思っています。食わず嫌いで否定をしていたホームレス問題、それ以外にも多数奉仕をしていた牧師の行動の中から僕がなぜこれを選んだのか?と言えば、全く分からないのです。本当に神によって与えられた使命だったのだろうな、と思っています。
それでも地区センターの三森主事にTelをして、車を寿に走らせている時、僕の頭の中はニューヨークのスラムの写真のように、車の4本のタイヤがかっぱわられ、フロントガラスに大きなひびが入りペンキでいらずら書きされている哀れな僕の愛車の姿でした。
やっぱり行くのはよそうかな?という不安感を押さえて行ったのは、電話をしたので藤田委員長の代理で行く僕を主事が待ってくれているからという意味のない義務感でした。
街に近づけば、うわさ通り道路でヤンカラが焚かれ、中には凍てついた道路で寝ている人もいる僕の思った通りの姿でした。
でもこの先の行き方が分かりません。
「コノヤロー車なんかで乗り込んできやがって」などと敵意むき出しで思われないように低姿勢で、「すいません、越冬本部はどこでしょう?」と問えば、オッチャン氏は丁寧に道を教えてくれて気を付けるように言ってくれました。
『あれ?僕はいったい何に怯えてたのだろう?』
・・・そして東南アジアのようなゆるい時間の流れのこの街にいつぞやハマって行きました。
TVのドキュメントでいくら寿のことをよく言う番組が放映されたところでこの感覚にはならなかったでしょう。

そして今でも恥ずかしい思い出があります。
毎年の越冬の際は当然ながら自分の食べ物は自分で調達するのですが、ドヤ街ですから安価な店が多いのです。
たとえばりんご1/4個で10円のように、わずかなお金しか持ち合わせていない人でも買えるように工夫がしてあります。
そうしたお店の売り方が新鮮で興奮し後先を考えることなく野宿の方がたくさんいる中をお腹いっぱいになるほどの食べ物を購入して本部へ意気揚々と帰って来たことがあります。
あの時お店にいた野宿の仲間はどう思ったのだろう?俺も腹減っているのに、という羨望のまなざしで僕を見ていたのだとしたら本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。冷静さを欠いた行動に今も心が痛みます。

釜ヶ崎と女子大生。と題したBlogを読みながらそんな20余年前を思い出しました。
16日は初打ち合わせがあるそうです。顔を出してもしお受けするのなら一度釜の町を見に行きたいと思います。
それが僕が実行委員になれるかどうかのような気がします。現地で嬉しいこと恥ずかしいことがあればこそ、本気で釜を伝えられそうな気がするのです。

そういえば2011年に小田原からお仲間が奈良に引っ越して釜に関わっていると言われました。釜でお会いできたらそれも嬉しいな・・・。

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