生活保護行政のあり方検討会

すでに会場前の廊下には十人以上の方が待っており、その横で市の職員が受付名簿の記載を促しています。
あと15分ほどで『第1回生活保護行政のあり方検討会』の傍聴の抽選会が始まります。15人の傍聴者は結局倍余りの35名になったなったというものの議員も市民も市外からの方もみな一律抽選をしなければなりません。
が、結局定時には30余名だったためにくじを引くことなく入場。身動きが取れないほどに詰め込まれた中で、市役所企画課の神名部氏の司会で会が開始されました。
目の前にはTVクルーが5組、スチールが数名立っているので、第三者の有識者の先生方、市職員の様子はよく見えません。

加藤市長が一言挨拶をして、座長の井手先生にバトンタッチ。先生は慶応大経済学部教授です。
言いたいことはたくさんあるが、座長と言う立場に据えられて、個人の意見を言う時間が無いのが残念。一言だけ自分の意見を述べて開始したいと挨拶し、
この問題は「不正を取り締まらなければならない」と言う正義と「保護者のプライバシー・人権の保護」と言う正義のぶつかり合い。
ではだれが犠牲者なのか?ジャンパーを作る行動を起こした背景までメスを入れなければならないと語られました。
続いて森川清弁護士、猪飼周平一橋大教授、和久井みちるさんがあいさつを兼ねて問題点を語られましたが、まさにこの井手先生の挨拶の言葉を異語同音で語った感があります。

その後A4両面30枚近くの資料を生活支援課長が説明しました。
が、そこから浮かび上がってくるのも井手先生の挨拶を裏づけるような内容です。

今日は問題点の洗い出しで、今後あと3回みっちりとした検討会が開催されますが、庁内の空気と担当課の空気の温度差やケースワーカーの仕事への余裕づくり(人数増加)、そして保護の要求をYesを前提にすることが大事であることが解決策のようです。
そうだとすれば、生活保護費の費用は国の予算から出てきますから、どうやって国の政策が国民に優しくなるかと言う小田原市を離れた問題になるような気がします。

2回目以降が楽しみです。 
【 以下、聞き取り 】

生活保護行政のあり方検討会

座長:井出英策氏(慶応大経済学部教授)
出席者:猪飼周平(一橋大社会学教授)、森川清弁護士、和久井みちるさん、櫛部武俊(釧路社会的企業創造協議会副会長・欠席)
市職員は割愛

意見交換の主な内容:生活保護行政の状況確認、問題点の洗い出し

1.井手座長のあいさつ
「不正受給の取り締まり」と言う正義と「保護者のプライバシーや人権保護」と言う正義のぶつかり合い。
では誰が加害者で、誰が被害者なのかを見極めることが大切。ケースワーカーがこうした行動をしたことの背景は何なのか?までメスを入れなければならない。
このメンバーでの検討会は市にとって耳に優しくない意見になると思うが、そこに市の本気度を感じる。
初めてなので、各メンバー自己紹介を兼ねて一言ずつ。

2.猪飼氏
様々な側面があると思うが、大切なのは小田原市民にとってどのようなセーフティーネットを作るか、が重要な問題だと思う。

3.森川氏
ケースワーカーを14年やった後、弁護士になって13年と言う両者の視線で問題を見つめたい。ジャンパーバッシングが小田原バッシングに姿を変えただけと言う形にはしてはならないが、人権を踏みにじった部分に関しては手厳しい発言もしなければならないと思う。

4.和久井氏
自分も森川氏とは違う形だがカウンターの向こうとこちら(行政側と受給者)の両方を経験した。その立場で意見を述べたい。

5.座長
(市担当者に)今日配布の資料はオープンにしていいのか?
と言う問いに、一部個人名や個人を特定できる担当名があるので、その点は配慮しなければならないが、問題点を洗い出すためにはすべてを洗いざらい公表すべきだと思っている。今後公表できるように整える旨の回答。
 → 添付pdf1~3はそのような発言を受けて添付しましたが、市の精査前なので2次配布(コピー等)はお控えください

6.栢沼課長の資料説明
読み上げ
これに対して座長より
1)保護担当5年以上の方が関わっている
2)不正ではなく、連帯感によるもの
3)研修が少ないと職員は思っているようだ
4)他部署との間の温度差(確執)
5)ジャンパー問題は他部署でも起こり得たことだと庁内で思っている人が多い
があるように思えた
と発言があり、意見交換を始めたいと言われた

7.森川氏
まずは今日のこの席は資料2のジャンパー問題から生じたのでそこから切り込みたい。
1)行政は大家から契約更新ができないから退去を要請された、と言われた時、大家の意見だけ鵜呑みにして保護受給者の意見を聞く機会をもっでいなかったのではないか。それは平等な扱いとは思えない。
別事例で同様に大家の方からの退去要請で、入居者からの調書を聞いた時、退去に値するほどには及ばないと判断し、家賃を払い続け、法(退去に値するか立証)を求めたところ居住を続けられる、と言うこともあった。
2)無低に入る判断をしたのはどうなのか?その判断は正しいのか?本来ならばアパートを進めるべきではなかったのか?
3)居なくなった後保護の要否判断が出来なくなったから保護解除の判断をするのは不当。京都柳園訴訟参照
4)7月5日打ち切ったままにしようとしたのはなぜか?
の4点に対して対応に疑問が残る。

8.猪飼氏
学者の立場として3次元で話したい。
1)生活保護担当者の次元
・ジャンパーを作成したこと
・連帯グッズとして仲間内だけで治めておけば大事にならなかった
・着用して訪問したことで受給者のプライバシーにかかわるようになった
これらから鑑みれば不正受給とは全く関係ない。手段と目的の乖離がある。
しかし、それでも経緯を聞くと不正受給だというので、逆って熱心さが空回りした故の作成だろう。
2)小田原市全庁に関する問題
・傷害事件が発生した時、この問題を全庁挙げて解決しようとしたのか?一部署の問題と対応をしなかったのではないか?
それによりますますの孤立感を深めたのではないか?
・アンケートを見てもその後変わった感が見られない
・不正とは世の中(庁内他箇所)でもあるが、生活保護のみ不正問題がクローズアップされているのはどうなのか?偏見・蔑視があり、市としても「不正問題」はダブルスタンダードではないか?
3)市民の次元
批判半分、不正受給廃止に向けて頑張っているというエール半分
と言うことは、保護政策を手厚くしても不正対策を強化しても市民は満足しない
この問題のベースはここか→小田原市民はどのようなセーフティネットを望むのかをリサーチする必要性がある。

9.和久井氏
・本来のケースワーカーの仕事は何か?
相談者を不信の目で見ていないか?
本来は言葉にしないSOSをキャッチするくらいであってほしい。
今回の事は「相模原障碍施設殺傷事件」と同じベースを感じる。自分はこの世にとって不要の存在なのかと打ちひしがれている人が多いことを認識してほしい。
・不正受給撲滅と保護政策は決して対立はしていない。共有できること。
・アンケート結果を見たが、受給者からの回答はない。その理由の一つは、ケースワーカーは受給者にとって絶対的権限者なので、たとえジャンパーに気がついてもおかしいなど口が裂けても言えない。そのストレスは知ってほしい。ケースワーカーさんはそれを感じれる人であってほしい。

10.森川氏
3つのキーワード。
1)チームワーク・連帯
2)自立 ここの意味をはき違えてはいないか?就労自立や経済自立のみで語られている。
3)不正受給 初めて会った時の印象操作。なので事実認定がおろそかになりがち。
不正の発見は課税台帳の突合をみてそこから発見するのだが、作業はさほど難しくない。しかし申告の難しさは受給者は感じているだろう。

11.座長
ここまでの発言を聞いていると、猪飼氏の「組織の中でケースワーカーはどういう立場だったのか?」という被害者的な立場と森川氏・和久井氏の「ケースワーカーと利用者の問題」的な加害者的な立場に分かれているように見えるが、そこは対立軸にしてはいけないと思う。

12.猪飼氏
ジャンパーは作ったころには外に着て出ることはなかったと聞く。その後だんだん不正摘発のカルチャーが出てきてジャンパーも市民権を得てしまったのではないか?
→2012年に次長課長の河本氏の母親の生活保護バッシングがあり氏は芸能界を干された、ジャンパー事件の5年後。

13.森川氏
pdf資料3のⅢQ3などをみるとカンファレンスがあったのか?

14.和久井氏
説明を理解できないことが多い。pdf資料2の「資料4」にある不正とはどういうことなのか?
理解できなかった故のトラブルなのか、故意によるものなのか?追加資料を出してくれるとありがたい。
プロフェッショナルな行政マンのスキルには一般市民はついていけない時がある。そういう事を理解の上懇切丁寧に指導をしてほしい。この点は今後の検証課題にしてほしい。

15.座長
受給者に寄り添うケースワーカー、不正を暴こうととするケースワーカー。相反している二重人格のようなジレンマはないのか?

16.猪飼氏
戦後始まった生活保護法が限界を迎えているのでは?どこがゴールかたどり着けなク、結局は保護手帳の範疇で動かざるを得ない。しかし、保護はお金だけの話ではない、その問題を小田原市が背負った感がある。

17.和久井氏
利用者の困っている点や提案を聞く場所を作ってほしい

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