消えるものと消えないもの

2017年2月12日、小田原教会に与えられたみ言葉は、マタイによる福音書 5章17-20節。表記のタイトルの説教を長井美歌牧師より受けました。今回も礼拝で説教を聞いた内容を一信徒が思ったことを含めて綴ってみます。(説教の要約ではありません)


「わたしが来たのは律法や預言者を廃止するためだ、と思ってはならない。廃止するためではなく、完成するためである。はっきり言っておく。すべてのことが実現し、天地が消えうせるまで、律法の文字から一点一画も消え去ることはない。だから、これらの最も小さな掟を一つでも破り、そうするようにと人に教える者は、天の国で最も小さい者と呼ばれる。しかし、それを守り、そうするように教える者は、天の国で大いなる者と呼ばれる。言っておくが、あなたがたの義が律法学者やファリサイ派の人々の義にまさっていなければ、あなたがたは決して天の国に入ることができない。」

天地が消える、つまりは地球上に住む僕ら「人間(と当時の人が思っていた)」の最期の時。言い換えればすべての人が神のもとに行く神の国の成就の時。その時と言うのは人間が人間のために作ったルールなど成り立たないであろうが、その時まで律法が無くなることはないとイエスは語ります。
人間の支配力がない時まで人間の作った律法に従う矛盾。それは何か?なぜ故に神は神の英知に比べれば取るに足りない人間の作ったルールをそこまで従ってくれるのか?
それは神が人を赦した故。自由をお与えになり、人間の態度を評価するためなのかもしれません。

聖書は福音書を通じてイエスを描いています。様々なルールの狭間をファリサイ派や律法学者から追及され、違反をしたら裁こうと虎視眈々と狙われていました。同時に貧しい民衆はだんだんと形骸化したルールに困窮し、ルールに迎合すれば民衆の支持を失うこともファリサイ派や律法学者も知っていました。
しかしイエスは、律法を守りながらも律法に従えない人への配慮も出来たため、ついには磔刑の死を迎える訳です。
イエスは律法は無用と言う社会革命を起こすわけではなく、律法の意義を純粋に守ることを言いたかったのではないでしょうか?

例えば僕らは車に乗ります。ゆえに交通ルールを守ります。世界四大文明で動物に乗ることや荷物を運ばせることはありましたが、17世紀になるとヨーロッパでは道路が整備され馬車で行き来をするのが当たり前になりました。そして馬車を超える自動車が発明され、交差点での事故が発生するようになります。
事故を防ぐにはどうしたらいいか? 人々は考え、交通ルールを作ります。信号が出来ました。青は進め、赤は止まれ、です。
ですが、赤になる直前進んでしまうと交差点の中で青になったばかりに進んできた車や馬車とぶつかる可能性が出てきました。
そこで、青が終わり赤になる前には黄色に変わるようになり、注意して進め、でも反対側はその間赤のままにする、と言うルールが出来ました。
それでも黄色の終わりにスピードを上げて交差点に入る車、交差点の反対側では相手の信号が黄色になったのを見るや否やアクセルをふかし変わると否や交差点に入る車が出来ました。

律法とはこういうものでしょう。しかし守らなければ大きな事故になる可能性もある。
そんな時イエスが語るのは、律法云々ではないのです。相手のことを思いやりましょう!
まさにコロンブスの卵、目からうろこが落ちた如くの正論。
つまりもし信号がなくても、交差点の前で「すべて」の車がいったん停止し、相手の道路をよく確認し、徐行をして走り抜けれることが出来るのなら、信号と言うルールは不要なのです。なくてもいいわけです。
これこそイエスの言う律法の完成ではないでしょうか?

長井牧師は、ファリサイ派や律法学者も辛い日々を過ごしたのかもしれない、と語ります。
交通事故を無くそうとするのなら、信号を作り、黄色信号を作り、と社会の流れに沿って変革をさせる事が大事だと必死になったのかもしれません。イエスの正論ではなく、目の前の事象に絞り込み、ただその1点だけの解決を試みたのでしょう。

しかしイエスは言います。「神を愛し、隣人を愛しなさい」この短い2センテンスの言葉が守られるのなら、世の中のすべてのルール法律は不要になる、そんな高度なテクニックを教えてくれたのでしょう。それこそルールの感性です。
世のルールは信号を例にとるまでもなく、複雑にすればするほど、その隙間が気になります。破る輩が出てきます。破られればもっと複雑にし破らせないように努力します。管理社会は、穏やかな人を精神的に追い込みます。権力者はその仕事上の力によって狼藉を働かせることもあります。
イエスの言うルールは難しいけれどシンプルで純粋な生き方です。誰もが平等な生き方です。事の大小を問わず、自分より隣人を誰もが優先した世界になりますように。

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