500年のタイムトラベル(八王子城を歩く・殿の道を通って本丸へ)

御主殿は曳橋から臨めば左半分の奥側に柱石が並んでいます。
そしてその左側には会所跡が床張りとなって復元されています。
そしてその2つの建物跡の手前半分と全敷地の右半分の「L字」を反時計回りに90度回した形の部分には何もなく、その右側に冠木門があり石段を降り再度右折して曳橋を渡り大手道へとつながります。

ですから冠木門から入った(上記で言う)右半分は敵が攻めて来た時に護衛の者が戦うために何もない広場だったのかと思いましたが、柴田さんの解説では裏山が崩れてすべてを呑みこんでしまったためで何かがあったかもよくわからないとのことです。
そしてその裏山ももう少し奥の方にあった(堆積と雑木林が侵食してきた)ようで裏庭はもう少し奥まであったようですが、、その部分は現在は林野庁のエリアで発掘が出来ないそうです。

会所には信長謁見の際に褒美として与えられたベネチアグラスの花瓶が飾ってあった(出土品)とのことで、よく言われている『北條王国は関東の覇者として中部関西中国を制覇した秀吉を無視していた結果滅ぼされた時代が読めなかった一族』というのは信じがたいのです。
既に信長の実力を認めたので謁見に出向き、そしてもらった褒美の品を目立つところに飾っていたのでしょう。

先ほど記した土砂崩れの所に殿の道の出発点があったらしいのですが今は立ち居れません。会所裏の目だたない出発点からいよいよ本丸に向かいます。
上がってすぐに野面積みの石垣が見えます。一番下の石積みを突き出した北条独特の積み方とのことですが不勉強な僕には初めて知る知識でした(笑)
が、ここにこの角度で石垣がある意味が解せません。で、お聞きすれば案の定これは土留めの石垣だったのではないか?とのこと。そうであればこの下の御主殿右半分が土砂に埋まってしまったことを鑑み、大きな功績のあった石垣であることが分かります。
誇張でもなく道なき道です。月に1,2度登られている柴田さんは颯爽と登って行きますが、もう足も上がらないです(>_<)
弱音が出たころはまさに胸突き八丁、一休みできる山王台。なぜか法華経の慰霊碑がありました。
柴田さんも仰っていましたが、この大きな碑を見るために正面に来てしまうと下る道しか見えなくなってしまうのです。やはりガイドさん無しだと迷いそうです、もう一度碑の後ろに戻ると登り道があらわれました。もう一息がんばりましょう。

まもなくこの地が八王子と呼ばれる所以になった八王子神社に到着。イチョウの黄色いじゅうたんがまことに美しい。
この山城のすごいところは標高400余mなのに山頂近くに2つも井戸があること。
その一つがこの神社の後ろにあります。
そしてそこから狭い石の階段を登れば本丸。横20m縦10mの狭い空間。ここを本丸と呼んでいます。

何故に本丸なのか?
柴田さんの説明ですとこの山頂や周辺からは瓦1枚の出土品もないとか。つまり構築物はなかったか四阿のような簡素なものだったのでしょう。

戦はどう終結するのか? 想像してみました。
運動会の「棒倒し」。これのルールは棒の上に着いた旗を取った方が勝ちです。つまり兵隊が居ようが関係なく旗を取った時点で勝負が終わります。
カリスマ武将もそれに近いのかもしれません。本能寺で織田信長が殺された時、機転がきいた軍師を抱えた秀吉がいなければいかに強大な織田軍団でも分解したでしょう。兵隊の数ではなく、旗を取った方が勝ちです。

でもここは北條グループの支城です。その支城を取ることは旗を取ったというアピールではないでしょう。
つまり兵を叩きのめす(壊滅させる)ことが城取りになるのではないでしょうか?
そう考えると、軍略会議をする場所であり、兵士が寝泊まりする場所であり、食料の備蓄ができる居館エリアを制圧した時点で勝負があったのかな、と思うのです。
わずか200のスペースでは立てこもるスペースではないし、そんな少数で山頂で籠城しても落ちるのは時間の問題です。
棒倒しのようなゲームではないので、ある程度の兵力を削いだ時点で本丸落城でなくても勝負あったとなるでしょう。
しかし1571年の築城、時代は山城から平城主流に変わっていく最中、でも氏照にしてみれば「上」に備えはほしいと思う気持ちはあったかもしれません。1569年の秋に三増峠では攻撃を仕掛けながら上からの攻撃で敗退した轍を踏まないようにと頭の片隅にあったと思うのは僕だけでしょうか。

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