いただいたもの

10月18日、小田原教会に与えられたみ言葉は、ルカによる福音書 19章 11-27節。表記のタイトルの説教を中田正道牧師より受けました。
今回も礼拝で説教を聞いた内容を一信徒が思ったことを含めて綴ってみます。(説教の要約ではありません)


人々がこれらのことに聞き入っているとき、イエスは更に一つのたとえを話された。エルサレムに近づいておられ、それに、人々が神の国はすぐにも現れるものと思っていたからである。
イエスは言われた。「ある立派な家柄の人が、王の位を受けて帰るために、遠い国へ旅立つことになった。そこで彼は、十人の僕を呼んで十ムナの金を渡し、『わたしが帰って来るまで、これで商売をしなさい』と言った。しかし、国民は彼を憎んでいたので、後から使者を送り、『我々はこの人を王にいただきたくない』と言わせた。さて、彼は王の位を受けて帰って来ると、金を渡しておいた僕を呼んで来させ、どれだけ利益を上げたかを知ろうとした。最初の者が進み出て、『御主人様、あなたの一ムナで十ムナもうけました』と言った。主人は言った。『良い僕だ。よくやった。お前はごく小さな事に忠実だったから、十の町の支配権を授けよう。』二番目の者が来て、『御主人様、あなたの一ムナで五ムナ稼ぎました』と言った。主人は、『お前は五つの町を治めよ』と言った。また、ほかの者が来て言った。『御主人様、これがあなたの一ムナです。布に包んでしまっておきました。あなたは預けないものも取り立て、蒔かないものも刈り取られる厳しい方なので、恐ろしかったのです。』主人は言った。『悪い僕だ。その言葉のゆえにお前を裁こう。わたしが預けなかったものも取り立て、蒔かなかったものも刈り取る厳しい人間だと知っていたのか。ではなぜ、わたしの金を銀行に預けなかったのか。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きでそれを受け取れたのに。』そして、そばに立っていた人々に言った。『その一ムナをこの男から取り上げて、十ムナ持っている者に与えよ。』僕たちが、『御主人様、あの人は既に十ムナ持っています』と言うと、主人は言った。『言っておくが、だれでも持っている人は、更に与えられるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられる。ところで、わたしが王になるのを望まなかったあの敵どもを、ここに引き出して、わたしの目の前で打ち殺せ。』」



素晴らしい原作の話はよくTVドラマになったりします。そして時が過ぎるとそういう話はリメイクされます。
例えば松本清張氏の砂の器は、映画のほかに1962年、1977年、1991年、2004年と繰り返し作られています。いい作品は、誰もがリメイクしてその作品を世に知らせたいと思うのかもしれません。そして、その時代時代に似合った背景に変えることで理解をしやすくする利点も生まれるのだと思います。

今日のこの聖書の箇所のたとえは、当時ユダヤ人がよく知っていたヘロデ王の息子アルケラの話をベースに書いているので、それを知らない僕らには少しわかりにくい部分もあります。王になるために出かけていき、敵陣が王にさせないようにと願った話は、下記のマタイにない話を複雑化させている部分です。
そんなこともあり、今を生きる僕としてはこのたとえをリメイクした野球の話の方が分かり易いかな、と思ってそんな話に意訳して語ってみたいと思います。

並行箇所と呼ばれる同じような内容の箇所。マタイによる福音書25章14-30節も参考に載せておきましょう。

「天の国はまた次のようにたとえられる。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。
それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。早速、五タラントン預かった者は出て行き、それで商売をして、ほかに五タラントンをもうけた。同じように、二タラントン預かった者も、ほかに二タラントンをもうけた。しかし、一タラントン預かった者は、出て行って穴を掘り、主人の金を隠しておいた。
さて、かなり日がたってから、僕たちの主人が帰って来て、彼らと清算を始めた。まず、五タラントン預かった者が進み出て、ほかの五タラントンを差し出して言った。『御主人様、五タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに五タラントンもうけました。』
主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』次に、二タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、二タラントンお預けになりましたが、御覧ください。ほかに二タラントンもうけました。』主人は言った。『忠実な良い僕だ。よくやった。お前は少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう。主人と一緒に喜んでくれ。』ところで、一タラントン預かった者も進み出て言った。『御主人様、あなたは蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集められる厳しい方だと知っていましたので、恐ろしくなり、出かけて行って、あなたのタラントンを地の中に隠しておきました。御覧ください。これがあなたのお金です。』
主人は答えた。『怠け者の悪い僕だ。わたしが蒔かない所から刈り取り、散らさない所からかき集めることを知っていたのか。それなら、わたしの金を銀行に入れておくべきであった。そうしておけば、帰って来たとき、利息付きで返してもらえたのに。さあ、そのタラントンをこの男から取り上げて、十タラントン持っている者に与えよ。だれでも持っている人は更に与えられて豊かになるが、持っていない人は持っているものまでも取り上げられる。この役に立たない僕を外の暗闇に追い出せ。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。』」



甲子園で活躍したドラフト1位ルーキー、ドラフト下位で入団した選手、そしてドラフトにかからずテスト生として入団した選手がいます。期待を受けた1位ルーキーは新人王を取るべく猛練習に励みクリンナップ(攻撃のかなめ3~5番)で活躍します。
ドラフト下位で入団した選手は何とか一軍になろうと努力を続け、先発メンバーにはなれないものの足の速さを買われ代走として活躍していました。
しかしドラフト外のテスト生は、どうせ俺なんかドラフトにもかからないのだから試合に何か出してもらえない、と練習にも力が入らなかった。
そんな関係ではなかったかと思います。

牧師は、今日の箇所ルカ19章11-27節と並行箇所のマタイ25章14-30節の類似点と相違点について話されます。
いちばんの相違は、ルカが留守を守る僕たちに同額のムナ(1デナリオン=1万円程度)を渡したのに対し、マタイは5タラントン、2タラントン、1タラントンと金額に差異をつけている点です(1タラントン=6000万円)

野球の選手に限らず、僕らの能力は人それぞれで差異があります。決して公平ではありません。マタイで言う5タラントン、2タラントン、1タラントンをドラフト指名で表しましたが、まさに球団が期待する大きさも違うでしょう。
しかし、ルカの言うところの同じ金額という側面もあります。それは同じチームメイトになったことです。チームの一員として、自分たちのチームを優勝に導いていくという使命を共に担っていくという点です。

ご存知の方も多いかもしれませんが、野村克也氏は契約金0円のテスト生としてプロ野球南海ホークスに入団します。がその後の活躍は目を見張るものがあります。
松井秀樹選手はドラフト1位で将来の4番バッターとして読売ジャイアンツに入団します。
つまりこの二人はタラントンの違いがあった訳ですが、両方とも大きく増やした選手です。ここで解ることは、主人が出発する時に渡したタラントンの量ではなく、その後その価値を増やす努力をどこまでしたか、ということです。

逆にドラフト1位で入団しながらも活躍が出来ず静かにプロ野球の世界から消えていく選手もいました。その中には、努力に努力を重ねたけれど結果につながらなかった選手もいるでしょう。
逆に天狗になって消えていった方もいるかもしれません。

神は何を求めているのか? この聖書の箇所から何を伝えようとしたのか?

そのヒントは『少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう』という言葉にあると牧師は語ります。ホームランを量産することに着眼したわけではなく、明日の試合のために体を整える、相手のデータをしっかり頭にインプットする、道具はきちんと準備する、そうした小さなことを積み重ねて全力プレーをした結果、打てなかったとしても神はよくやったというでしょう。
2つの福音書で主人からしかりを受けた僕は努力もせずに結果だけを恐れたのです。
そんなメッセージを通して、牧師はこう語られました。

いじめで自死する子どもたちを助けたいという気持ちをもって教会はいつでも門戸を開いています、と語ります。それでも子どもが来ないとすればそれが叱られた僕のように手をこまねいた部分があるからではないか? それはPRが下手なのかもしれない。それは教会という門戸が入りにくいような敷居の高さがあるかもしれない。 いじめによる自死は一つの事例だけれど、一つの目標に向けて『少しのものに忠実であったから、多くのものを管理させよう』、つまり助ける気持ちをあらゆる手段を通じて、野村克也氏や松井秀樹氏のように努力を積み重ねることを怠らないようにしなければならないということを読み解かなければならないということでしょう。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

take1960

Author:take1960
FC2ブログへようこそ!

カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
最新記事
検索フォーム
最新コメント
最新トラックバック
FC2カウンター