明日のパトビラ(№875) - 「血の通った」は大事なこと-

毎週、野宿を余儀なくされている方(ホームレス)のところを訪問する際に持っていくパトビラ、今日はこんなことを書いてみました。 B5の用紙なので字数に制限があり言葉足らずですが・・・・。


生活保護について勘違いなさっている方も居られるかもしれません。例えば3万円の収入がある方も満額との差額はもらえます。逆に満額の保護費をもらっている方が3万円の収入があれば、その差額は返金しなければなりません。原則はそうです。
川崎で父子家庭の父親が体調不良で2010年春より生活保護を受けましたが、当然余分なお金がないので娘さんは自分の修学旅行代と大学進学の費用をバイトでためたところ、そのお金は保護費以外の所得なので返金するようにとの命令が川崎市から出されました。それに対して無慈悲な処置に抗議した父子が裁判を起こしたところ、横浜地裁は「使途を検討の対象にせず行われた処分は、慎重さを欠いた」と原告を支持しました。
原則はそうであるという法律の公平性のある行政は大切ですが、血の通った行政のための裁量権をもっているのなら背景を読む力を持ってほしいものです。


同郷の先輩友人が、北海道札幌市長候補予定者 本間なな氏の選挙活動の最中にこんな発言(やり取り)があった事をBlogを通じて教えてくれました。(太字は本間なな氏の発言。細字は水島宏明氏のコメント)

”生活保護が増えているのは大きな問題”
今、札幌をさいなんでいるもう一つの大きな問題は生活保護だと思います。
生活保護がこれだけ増えているのは非常に問題だと思っていまして、やっぱり、みなさんもよくお聞きしていると思うんですが、 日本で2番目に生活保護が多いんですよね。大阪に次いで2番目に多いんですよ。非常に私は問題だと思っています。
公共事業でいったらバラマキ減ったと見えるかもしれないけれど、生活保護はぐっと上がって増えています。

”生保受給者が多い街は魅力がない”
生活保護を増やし続けると財政的にも問題があると私は思っているんですけど、それ以上にマチとしての魅力として、
そういうマチを魅力的なマチだと言えるんだろうかと思うんですよね。
そういうふうなことが続いている。

”生活保護は遺伝する。世襲制と言われる”
そして、生活保護は遺伝するとか、世襲制だって言われていますけれども、 生活保護をもらっている多くのご家庭のお子さんたちはまた生活保護をもらうような状況に入ってしまう。
ある意味、ノウハウを与えているのと同じになってしまうと思います。
勤労意欲を養うというのはどこから学ぶかというと、『働くっていいことだよ』と言葉ではなく、身近に働いている人がいて、それを見てああ働かなきゃって思うんですけど、みんなが働いていなきゃ、子どもも思えないですよね。

最近、市役所の職員の人と話していて、『えっ?』と思ったのが小学校2年生の子どもが将来なりないもの、というので、びっくりしちゃったんだけど、生活保護をもらえばいいって書いてあったらしいので、小学校2年生で、って聞いて、ねー、それは…。

”根を腐らせてしまう”
でも普通の子どもだったら、自分のあれで書くわけないんで、たぶん、身近にそういうふうな実態があるのかなあという感じですよね。
だからやっぱりそれはちょっと…。
やっぱりそういうふうな意味でいうと、『根を腐らせてしまう』という意味で、札幌にとっては問題だと思います。

”ふきだまり、掃き溜めになっているのが大阪なんです”
そして、大阪に次いで2番目というとそれはそれで、『まあ、なんか1番じゃないからいいじゃないか』とも思うんですが、でも考えてください。大阪っていうのは、特…、あまり言っちゃいけないけど特殊な地域という面もありまして、これ良いか悪いかというのはありますよ。私、やっぱり橋下さんが出てきたのはマチとしての衰退感がやっぱり橋下さんを産んでいるだと思うんですが、大阪だけの問題ではなくて、要は奈良県の人、京都の人、あるいはもっと広がって、四国や中国地方の人や九州の人が、なんかもう、家族ともあんまりうまく行かず、知られたくない、とまぐれて(?)しまう。なんか、こう縁を切っていきたいというような、ふきだまりになってしまうのが大阪なんですよ。大阪っていうのは”掃き溜め”になっちゃっているというのがありまして言葉は悪いんですが。京都とか奈良とか、近隣のそういうものをすべて引き受けている部分もあるんですね。
でも、それに次いで札幌が2番目でいいのかという問題ですよね」


政治家の発言なので、できる限り正確に書き出した。

さて、この発言が今でもネットに上がっているのをみつけた弁護士たちが以下の「公開質問状」を本間候補の陣営に送った。
一部を省略しているが、それでも長文なので長いと感じた人は先に進んでほしい。

公開質問状
2015年 3月28日
札幌市長候補予定者 本間なな 様
ちょっと待って、ちょっと待って、本間さ~ん!の会  
代表  弁護士  池田賢太
連絡先 〒060-0042 札幌市中央区大通西12丁目
北海道合同法律事務所
(電話番号など省略)

2015年4月12日執行の札幌市長選挙に立候補を予定している本間奈々さんに対し、有権者である札幌市民として、また豊かな札幌の発展を願う者として、下記の内容を質問します。選挙本番中ご多用とは存じますが、本年4月7日までにお答えくださいますようお願いいたします。


1 はじめに
本間さんは、今から2年も前になりますが、2013(平成25)年3月24日、日本のために行動する会主催の勉強会の講師として参加され、「覚悟を語る」との演題でお話しされました。覚えておられるでしょうか。当日の模様は、現在もニコニコ動画にアップされています。お忘れでしたら、どうぞご覧になってください。ご参考までに、URLをお知らせします。

(中略)

私も、このビデオを拝見させていただきました。縦横無尽に政策を述べられており、なるほどと思うところもございました。しかしながら、どうしても腑に落ちないところが何点かございましたので、質問をさせていただきます。
2 生活保護制度について
私が耳を疑ったのは、このビデオの冒頭1分30秒あたりから、本間さんが生活保護制度について語り始めた部分です。その後質問タイムもあり、15分40秒くらいから生活保護の不正受給問題についても回答されました。そこでは、概ね、本間さんは次のように述べられました。

「生保受給者が多い街は魅力が無い。札幌の生活保護は大阪についで多い。生保は遺伝する。世襲制と言われる。子供も生保をもらう状況に入ってしまう。ある意味、ノウハウを与えているのと同じ。子供は、身近に働く人がいて、勤労意欲を学べる。皆が働いていないと、そう思えない。将来何になりたいか、札幌の小学二年に聞いたら生保をもらう、と言った子がいる。身近にそういう状態があるのかな、と思う。根を腐らせてしまうという意味で、札幌にとって問題だ」

「大阪には特殊な地域があり、いいか悪いか別として、都市としての衰退感が橋下さんを生んだと思う。京都、奈良、四国、九州の人は、家族にもあまり知られたくない、黙って縁を切りたいような吹き溜まりになっているのが大阪なんです」

「不正受給については、札幌は生活保護の審査が緩いのではないか。医療費がただだからやるんじゃないか。鬱が一番もらいやすいので、鬱(の診断)を出してくれという人が多いらしい。ただ取りさせないよう、医療費を一部負担させるべきではないかと国も考えたらしい」

私は、貧困の固定化という議論は聞いたことがありますが、「生保は遺伝する」とか「生保は世襲制だ」とか、そのような議論を聞いたことは、不勉強ながらありません。

また、本間さんのご経歴からすれば当然ご承知のことであり、釈迦に説法だとは思いますが、生活保護受給世帯の構成比率について確認します。国立社会保障・人口問題研究所の調査結果によりますと、平成24年度の生活保護受給世帯の構成比は次の通りです。
高齢者世帯・・・・43.7%
母子世帯・・・・・ 7.4%
障害者世帯・・・・11.4%
傷病者世帯・・・・19.2%
その他世帯・・・・18.4%


本間さんは、生活保護受給世帯の構成比率のどの部分から、上記のようなご発言になったのでしょうか。働きたくても働けない高齢者や乳飲み子を抱えた母子世帯のことは念頭にはなかったのでしょうか。

加えて看過できないのが、大阪市に対する発言です。「吹き溜まり」とはどのような意味で使っているのでしょうか。

そこで質問です。
【質問1】
本間さんが、「生保は遺伝する」「生保は世襲制だ」と聞いたのは、どのような文献によってでしょうか。文献が無ければ、いつ・どこで・だれの話として聞いたのでしょうか。お知らせください。
【質問2】
本間さんの生活保護受給者に対する認識をお聞かせください。いかなる意味で、生活保護世帯の子どもたちの「根が腐る」のでしょうか。働きたくても働けない世帯の子どもたちへのメッセージとしても不適切であると考えますが、いかがでしょうか。
(以下、質問は続くが省略)
  ソースはBLOGOS 水島宏明 2015年04月01日 15:01 投稿

最初タイトルだけ読んで、日本の社会が世襲制になって来て、「学歴=親の所得」の比例からの脱却なのか、と思いましたが、全くそういう観点ではないことが読んでわかります。
つまりこの候補者は、『生活保護という甘い汁』を吸ったら堕落して働こうとしないから、子どもたちもそれを見習って働かない、という事を言いたかったのでしょう。
この議員だけではなく、もしかしたらこの議員を推薦する政党にもそうした考え方が蔓延しているのかもしれません。

今日のパトビラに書いたように、親に負担をかけないように真摯にアルバイトしたお金で修学旅行や進学を考えている子どもたち。そしてその純粋な気持ちをただ「法律」だけに照らし合わせてバッサリ切る行政。
子どもたちの生きる気力は親が生活保護だから云々ではなく、行政や市民の代表であるべき議員が、そうした夢を摘んでいるからではないのでしょうか?

以前、社会をよくするには3つの主義の打開が必要だ、と言われました。1つは「前例主義」、2つ目は「予算主義」、そして最後に「法律主義」。
お役所に行って「今までそんな前例がないから」とか「いやぁそう言われましても予算がありませんから」とか「法律にそう書いてありませんから」と断られてそこで終わるケースと、所謂特区といった前例や予算や法律の縛りから解放された地域と見比べて考えても、少なくとも子どもたちの夢を壊さないように、未来を輝かすようにしてもらいたいものです。

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