お正月考

このBlogをご覧の方の多くは、僕のライフワークの一つに野宿を余儀なくされている方のサポートがあることはご存知かと思います。そして小田原でその活動を始めて約20年お正月は炊き出しをして過ごしております。
今年は日程的な問題で12月28日~1月4日まで8日間連続の炊き出しを小田原カトリック教会と共同で行いました。
そんな中お手伝いに来られた方が『大変だねぇ。お正月がないねぇ~』と言われましたが、人生の1/3のお正月を街頭で過ごすと、家の中でこたつに入ってみかん食べながらのお正月や、そもそもクリスチャンだから関係ないけれど初詣に行くお正月と言った「世間の常識」のお正月でなくても苦痛じゃないし、十分お正月は楽しめます。

野宿を余儀なくする仲間に「おめでとう」と言えば、少しはにかみながら「おめでたくなんかねぇや」と言いながらも、笑顔で挨拶をするのが『当たり前』になれば、それが僕らの普通のお正月です。
考えてみれば、箱根駅伝の常連校の監督さんも、毎年1月2,3日は車の中から叱咤激励するのがお正月であり、東京のお巡りさんは明治神宮の前で「押さないでください」と声を張り上げるのがお正月のはずです。
郵便屋さんも、最近はデパートの店員さんも、お正月は掻き入れ時と思っているでしょうし、お医者さんはいつもより多くなるかもしれない急患に備えてスタンバッてくれていることでしょう。それが彼ら・彼女らのお正月です。
彼ら・彼女らだって、嫌か?と問われれば、行く前は休みたいなぁ、とか皆休んでいるのに、と思っても、出先で出会った人の笑顔を見れば「こいつは春から縁起がいいわぃ」と笑顔の伝染に元気をもらえます。

お正月は、こうすごさなければいけないなんて言うルールなんてなく、毎朝起きた瞬間[さぁ、今日も頑張るぞ]とスイッチを入れるのと同じように、とかくズルズルと生活しがちな自分の生活リズムのスイッチを入れ替えれればいいのかもしれません。自分自身に対して自分が決めることが大事なのでしょうね。

ところで、上記にも記しましたが、日本人の多くのお正月の過ごし方の一つに「初詣」という神事的イヴェントがあります。
新年を祝うという事と合わせて古くからのイヴェントなのだろうと思いましたら、意外な事実を見つけちゃいました。
洋の東西を問わずして古来から、新年を祝うというイヴェントは多く、ハロウィンなどももとは冬という1年の最初の前夜をお祝いするお祭りだったとも聞いています。
そして日本では、地元のお社に12月31日の夜からこもる初籠りという行事はあったもののの、正月になってから(しかも明るくなってから)神社に参拝をするという行事は存在しませんでした。

時は明治。
国鉄が新橋-横浜間に線路を敷きました。ただ、お客を待っているだけでは利用者が増えることは見込めないので、そこでPRを打ちます。
「ディスカバージャパン」なんていうPRに踊らされてスタンプノートを片手に国鉄に乗ることを楽しみにした小学校高学年を思い出しますが、この始まりは明治だったようです。新橋-横浜の真ん中にあるのが川崎の町。
お正月は川崎大師に初詣、とキャッチコピーをうち、国鉄に乗ってお参りに行く旅行を企画したところ大当たり。ですから「初詣」は実は国鉄の造形した言葉だったのです。実際に明治後期までは、初もうでとは川崎大師に行くことのみに使われていたようです。
同じ頃、川崎大師と反対側にある成田山に向かう成田鉄道(今は国鉄に吸収合併)も同じようなことを考え、国鉄と宣伝合戦、価格競争、イヴェント合戦を繰り広げたと言われています。

ヴァレンタインがチョコレート業界のPRによって、お歳暮にハムはハム業界によって、と本来の目的はどうであれお祭り騒ぎができる場を日本人は求めているのかもしれません。
次は『なんだかわからないけれど、ひよことうさぎがマスコットのイヴェントがあるヨ』なんて言われそうなイースターは4月最初です。
でもせっかくだからイベントで楽しむ前に、その由来を少し検索して知識として持たれるのも一興かもしれません。

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