温故知新(甦った町々を訪ねて) 一乗谷

ソフトバンク白戸家のCMはもう数年前から一乗谷をCMロケ現場としていますが、まさにそんなCMで火がついたのか、と言わんばかりに一乗谷朝倉屋敷が整備され始めました。(正確には1970年初めから発掘整備は始まっていたようです)
その規模長さ約2km幅100mという規模での復元のようです
ご存じのように浅井朝倉は織田信長によって滅亡させられた名家。特にこの朝倉の郷の一乗谷の城下町は人口1万人を誇る大きな町で、資料館によると金とガラス工芸にあふれる町だったと言いますから、北陸一の繁栄を誇っていたのでしょう。
そんな1つの町が信長の猛攻撃で廃墟と化しました。ベスビオ須火山のポンペイとまではいかないものの、数百年の時その町の存在が抹殺されていたと言っても過言ではありません。
過日の平泉寺も、東京でたとえると“上野の山を一山”史跡として発掘整備した感がありますが、この一乗谷も左右を険しい山に囲まれた細長いおよそ2Kmにわたる町まるまる1つを発掘整備してる感があります。
長い長い眠りから覚めることができたのは、一つに平泉寺が宗教施設として広大な地所を税金控除として持てたこと、そして一乗谷は明治以降の御世においては不便な場所として企業の誘致としてもベッドタウンとしても適さなかったからでしょう。
同じように貴重な歴史財産としてでも開発、経済活動優先した結果甦る事が出来ない所は日本各地にあります。
人がその地で営みをした以上、どこの土地にもその地で生活した人の汗と笑顔と困窮があるはずです。だからすべての文化遺産を保存するなんて言う事は正しくないのかもしれませんが、21世紀になってこんな大規模な街の発掘整備が2カ所見れたことは感慨深いものがありました。
福井県としてもそれは同じことを思ったのかもしれません。平泉寺ー一乗谷の2カ所のスタンプラリーをしていましたが、こうした考えからこの2カ所を見るのもまた一興かと思います。
春以降、旅の計画をおぼろげに考えている方がいましたら、ぜひこの2カ所のツアーを組まれたらいかがでしょう?

一乗谷は「いい田舎」です。コンビニもスーパーも大規模なマンションや箱物もありません。せいぜい2階建ての建物が点在するだけで、道の側の広いところに空き地が存在し、臨時の駐車場になっています。
もちろん町中の駐車場のような「小難しいルール」はありません。人と人とのふれあい。共生の中でお互いがお互いを気遣えあえればいい場所です。「夜間も閉鎖しないからP泊しても大丈夫だよ」とわざわざお声をかけてくれる優しさがありました。
夏にはきっと蛍狩りの車が何台か泊まり夜をあかすでしょう。 最初はそんな車をほほえましく思っていた田舎町が、目に余る行為でP泊厳禁のお触れを出してきたのと同じ轍を踏まないように、来る観光客である僕らもルールを守るのではなくルール以上のマナーと優しさをもっていたいです。
ビールを一本、そして歴史小説の1冊でも持ってぶらっと行って読書をしたり散歩をしたり、夜の静けさの中で星を見つつ寝たりしたい場所でした。

さて、復元町並み。

20141101-14

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20141101-12

昔の住居跡の石積みや池が復元されたものから、新たに街並みを再現したものまで、いろいろですが、こうして戦国時代の一つの町が目の前にあることは素晴らしいです。
町人(下級武士)の家と上級武士の家、そして朝倉一族の住居の大きさの違いは、やはり絵図や写真では実感できませんし…。

もちろん文化遺跡の復元だけですと、ここに住んでいる人の利益にはならず、資本主義の世の中の定めから「営業」活動がはじまります。
おもてなし部隊の面々は気さくにポーズをとってくれます

20141101-11

そして今はやりのゆるきゃらと一緒に写真を撮りませんか? としきりに勧められます。この連休は観光客を見込んでのイヴェントでしたが天候が芳しくなく当てが外れたらしく観光協会の方も必死です。

20141101-16

半ば強引(笑)
観光客のエイジングなどの構成から考えてもゆるきゃらはしょうがないのかもしれませんが、ここまで歴史にこだわった観光地ならゆるきゃらは無しで、その代わりスタッフ一同全員着物(当時の姿)で…、と言った方が僕は良いような気がします。
今風の観光地化しないで素朴でもいいから培ってきた朝倉の文化を大事にしていってほしいものだと祈りながらこの地を後にしました。

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