悔い改めなければ滅びる?

10月26日、小田原教会に与えられたみ言葉は、ルカによる福音書13章1-9節。表記のタイトルの説教を高柳富夫牧師より受けました。
今回も礼拝で説教を聞いた内容を一信徒が思ったことを含めて綴ってみます。(説教の要約ではありません)


ちょうどそのとき、何人かの人が来て、ピラトがガリラヤ人の血を彼らのいけにえに混ぜたことをイエスに告げた。イエスはお答えになった。「そのガリラヤ人たちがそのような災難に遭ったのは、ほかのどのガリラヤ人よりも罪深い者だったからだと思うのか。決してそうではない。言っておくが、あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる。
また、シロアムの塔が倒れて死んだあの十八人は、エルサレムに住んでいたほかのどの人々よりも、罪深い者だったと思うのか。決してそうではない。言っておくが、あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる。」

そして、イエスは次のたとえを話された。「ある人がぶどう園にいちじくの木を植えておき、実を探しに来たが見つからなかった。そこで、園丁に言った。『もう三年もの間、このいちじくの木に実を探しに来ているのに、見つけたためしがない。だから切り倒せ。なぜ、土地をふさがせておくのか。』園丁は答えた。『御主人様、今年もこのままにしておいてください。木の周りを掘って、肥やしをやってみます。そうすれば、来年は実がなるかもしれません。もしそれでもだめなら、切り倒してください。』」



旧約聖書を読んだ後に感じるものと新約聖書を読み終えた時に感じる感想は違ったものがあります。ご存知の方も多いでしょうけれど、イエスが生まれる前のユダヤ教の経典がいわゆる旧約聖書で、イエスもユダヤ教の信徒の一人でした。
そんな聖書の神像が次第に違いを感じてきたのが、キリスト教の神像です。
しかし、それはイエスの頭の中では出来上がった神像でしたが、弟子たちにはどこまで伝わっていたのか? は極めて疑問です。
ルカによる福音書の著者ルカがこの福音書を記したのはAD60~80年とされています。それは今の研究では先に書かれたマルコ福音書を資料として仕上げたものとされています。
しかし、場面場面においてマルコとルカは若干の違いがあり、その違いはイエスの発言、または思想どおりではなく著者の意志が多分に含まれているからだと高柳牧師は語ります。
ルカによる福音書が、イエスの考え通りに過不足なく書かれたか?は疑問が残ると語られるのです。

今日与えられた聖書を細かく一言一句読み解くと不思議な展開になります。
まず2つの不幸な事例が挙げられます。一つはいけにえとなったガリラヤ人の話、もう一つはシロアムの塔の犠牲になった話。
当時の考えでは、因果応報が当然の理とされていました。災難が降りかかった時、その災難は自身もしくは祖先の罪という応報原理。
それをイエスは「否」と告げています。罪深いからではないと語ります。

そう言いながらもこのルカによる福音書は、「悔い改めなければ滅びる」と語っています。
悔い改めなければ因果応報のループから抜け出せないのでしょうか?
何かの呪縛から抜けられないのでしょうか?

そして、後半のたとえ話になります。
当時のイスラエルは、ブドウやイチジクにとって生育がたやすい土壌です。そしてブドウ畑のイチジクはイチジクの実をとるのが目的ではなく、ぶどうのつるを絡ますのが目的なのだと、高柳牧師は語ります。
そんなイチジクに実がなるかならないか、は果たして重要なことでしょうか?
どうでもいい木です。切ることを論議するほどの大事な話ではないでしょう。

そんな取るに足りないようなイチジクの木。実をならさなくてもいいような木に対して命乞いをした後、施肥をする、という大胆な発言。
しかも、それでも実がならなかったら「自分が切る」とは言いません。「切られても文句は言わない」というのです。
それは因果応報の思想からかけ離れた、どんな因果があろうとも自分だけは信じて待つという無償の愛の姿です。

イエスの見出した神像は、そんな無償の愛を与えてくれる神です。そこに悔い改めを要求する神ではありません。悔い改められなければ同じように滅びる、という分け隔てる神ではないのです。

残念ながらそんなイエスの見出した神の愛をルカは理解しきれなかったのです。当時の常識だった因習に従い、因果応報のスパイラルの中でイエスに近づこうとして近づけなかった人なのでしょう。

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