蚊取り線香

人間用の蚊取り線香とペット用の蚊取り線香の違いをご存じでしょうか?詳細の違いは若干あれど、大きな違いは二点。所轄するお役所が違うのと大きさの違いです。
ペット用は農林水産省の許認可で、人間用は厚生労働省の許認可。
また、大きさは人間用なのが7時間に対して野外に居る(場合が多い)ペット用は10時間。

僕らが野宿を余儀なくされている方のところに持っていけるのは蚊取り線香においても数に限りがあります。1週間7日×24時間÷7時間=24巻が必要ですが、予算的にも厳しく1週間に5~7巻渡すだけです。
そんなこともあり、野宿を余儀なくされている方に、ペット用の方が持つのだが、と提案したことがあります。

結果は「でもなぁ」と言う難色。

何度か書いていますが関西お笑いの坂田利夫師匠が、自分がアホの坂田と言うのは抵抗がないが、周囲からあほと言われるのはむかつく、という話をされたのを聞いたことがあります。
琴線に触れる箇所は人それぞれですが、考えてみれば、一番大切、一番敏感な場所こそ琴線に触れやすいのかも知れません。

人権を意識することなく過ごしている自分にとって3時間の蚊のいない安楽な時間の確保は、意識していない人権と言うプライドより大きなものと思っていましたが、身を持って人権・プライドと闘いながら生きている野宿の方にとっては、それは琴線なのでしょう。これを捨ててしまったら人ではなくなってしまうような大きな大きな尊厳の部分だったのかもしれません。
こうして無知や人の気持ちが推し量れないものは、他人を傷めながら学び、そして懺悔し過ちを繰り返さないようにとしています。

今年も蚊取り線香を配り始める時期を迎えました。ささやかなものですが多少の安眠の支えとなりますように。

5月11日のパトビラ(№977 - 無低運営基準法の整備を -)

毎週、野宿を余儀なくされている方(ホームレス)のところを訪問する際に持っていくパトビラ、今日はこんなことを書いてみました。

生活困窮者向けの「無料低額宿泊所」を巡り、国が2003年にガイドラインを定めて運営基準を示したにもかかわらず、自治体による行政処分が今年1月までに7件にとどまっていることが分かった。ガイドラインに法的拘束力がなく、処分が難しい面があるという。自治体側は10年以上前から毎年、権限強化のための法整備を国に要望しており、国の対応の鈍さが対策の足かせになっている。 (中略) 塩崎恭久厚労相は1月に国会で、狭い部屋に生活保護受給者を住まわせ高額の利用料を取る悪質な貧困ビジネスが存在すると答弁した。 (中略) 担当者らは取材に「訴訟リスクがありためらわざるを得ない」「権限が強ければ処分できたケースはある」などと説明した。(毎日新聞5月5日配信)
共謀罪やカジノを作るIR整備推進法に関しては、もう少し意見を聞いてからの方がいい、と言う多くの国民の意見を無視し、野党の反対を数の力で押しのけているのに、困窮をしている生活弱者の人権を守る法整備には後ろ向きだというのがわかります。何度も言っていますが、憲法25条があればこそこうした人権蹂躙の法を整備せよと言える訳です。僕らは個別法律の整備と併せて憲法を守ることも声を大にしなければなりません。


今の国政を見るとどうしても内閣に多大な協力のできる金持ち(企業)や手足になってくれる同じ思想の人間以外には『人にあらず』のような扱いをしますよね。
残念なことに野宿の仲間は選挙権を持っていない人が多く、そうするとと各選挙区の候補者も野宿の方の要望を聞きに行こうとすらしない。
こうした悪循環をどこかで打開しないと次に進めない…。今日のようなニュースを見るたびやるせない気持ちになります。
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